頑固猫の小さな書斎

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ムアーウィア2世の治世
ムアーウィア2世の治世(661年3月28日または670年頃-684年、在位683-684年)

 ヤズィードの予期せぬ早逝は、ウマイヤ朝の権勢に暗い影を投げかけることになった。
 新たな危機の時代、第二次内乱が始まったのである。
 混乱が収拾不可能なほどに助長されたのは、第3代ハリーファとなったムアーウィア2世が虚弱で、即位後40日(3ヶ月という説もある)と経ずに亡くなってしまったことにあった。 
 ムアーウィア2世については10代後半と言う説と20代、13歳頃など文献によって違いヤズィード1世の息子と言う事以外は判然としない。
 彼は自分が病弱であり、統治に不適切であるなどと発言したとも言うが信用し難い。毒殺も考えられるが証拠は勿論ない。
 また少なくともイブン・アッズバイルの勢力と外交的な解決を求めていたようだが、彼自身が余りにも早く死亡したため記録が残っていない。

 ともかくムアーウィア2世の死によってアブー・スフヤーン家の支配は終わりを告げる事となった。


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